朝食も、気持ちの良い竹林の斜面を下り、
レストラン「滴翠」でいただきます。
今朝も2階に案内されましたが、昨日とは異なる角のお部屋を準備してくださっていました。
広い窓からお庭を眺めながらの朝食で、感じの良い日本人のスタッフさんが担当してくださいました。
珍しい麹ジュースでお腹を覚まします。
小皿がたくさん載ったお膳が運ばれてきました。
一口茶粥に西京焼きとお漬物。
お釜で炊かれたご飯に、根野菜たっぷりのお味噌汁もありました。
和食でも、最後にコーヒーを出してくださるのは嬉しいです。
相方さんの提案で、予定を変更して宿泊した「ふふ奈良」。
“スモールラグジュアリー”や“日本リゾート”の謳い文句に違わず、
ゆったりした寛ぎの時間を過ごすことができました。
温泉好きの相方さんは、広いテラスで、のんびり温泉に浸かれたことが嬉しかったようです。
スタッフさんも感じが良い方が多かったように思いますし、
チェックインからすべてが、上手にシステム化できているというか、無駄なく、不公平感のない対応がなされていたように感じました。
前回の函館のお宿もですが、最近は、こういうお宿が非常に増えたように感じます。
ハード面が充実し、かつシックな大人な雰囲気。
パブリックスペースにも個室が多く設けられ、他の客とだけではなく、スタッフとの接触もほとんどありません。
時代の流れで客側の嗜好や求めるものが変化していますし、
労働力不足や各種テクノロジーの発達で、お宿の対応も変わっています。
ーー必要な時には声をかけてください。あとはどうぞご自分たちでご自由に。
今後はこの手のお宿が、“高級お宿”のスタンダードになっていくのでしょうね。
昭和生まれのオババには、一抹の寂しさを伴う変化ではあります。
と、ここからは、今回のお宿というよりは、ここ最近のお宿で感じることとして読んでいただければと思います。
前回もでしたが、今回のお食事処のテーブルにも、スタッフの呼び出しボタンがありました。
客側にとっては、個室をちょこちょこ覗かれずに、自分たちだけでゆっくりできますし、
スタッフも忙しい中、神経をピリピリさせて中の様子を気にする必要がなくなります。
双方にとって良いシステムにも感じられますが、
“言われる前に相手の欲するものを感じとる”で育ったオババには、
呼び出しボタンは(どうしてもファミレスのイメージが強く)、なかなか馴染めないでいます。
また、最近よく見かける外国人スタッフさん、今後の日本の労働力として大きな期待が寄せられています。
今回のように、和食会席のお店でも頻繁に見かけるようになりましたね。
外国の方に和食に興味を持ってもらい、日本式の“おもてなし”や会席料理のお作法などを学んでもらえることは非常に喜ばしいことです。
今回のスタッフさんもとても感じの良い方で、お皿の向きを微調整しながら、
「○○のXXでございます」と一生懸命対応してくださいました。
ちゃんと覚えたのねと褒めてあげたい気持ちが湧くと同時に、
○○がどの食材でXXがどういう調理法か分かっているのかしら?
○○の美味しさや価値を理解しているのかしら?・・なんて意地悪な気持ちも生じます。
地酒が好きな相方さんは、いつもはスタッフさんに情報をもらいながら試したりするのですが、今回は日本酒を飲むのを諦めました。
オババも、今回のメニューに「花柚子」とあったので、いつもだったら「花柚子って何ですか?/普通の柚子とは違うのですか?」なんて話しかけていたと思いますが、今回はgoogleさんに尋ねました。
知り合いに(リッチな方)、カウンター寿司は気を使うから、流れてくるお寿司が好きという人がいます。流れてくるお寿司も最近はとても美味しいのだそう。
大将との会話がお寿司の美味しさを倍増させる・・・なんて思っているオババは、やはり時代遅れなのでしょうね。