オババのトラベルジャーナル

社会生活からリタイアした有閑オババの隠居旅。ちょっと素敵なお宿に泊まって、のんびりお城や神社を巡ります。

【大分】亀の井別荘の朝食(2泊目)と《感想》

2日目の夕食は、部屋食が準備できないということで、敷地内にある同系列のレストランに案内されましたが、

2日目の夜には、浸水していた大浴場も復旧し、

2泊目の朝食は、部屋食でいただくことができました。

 

食材も手に入らなかったとは思いますが、どれも美味しく、旅館らしい満足のいく朝食がいただけました。

 

《感想》

楽しみにしていた「百番館」のお部屋でしたが、本来の夕食がいただけなかったのが、非常に残念です。

ホテルでの滞在に比べ、旅館は、お食事の楽しみが占める割合が、かなり大きくなりますからね。

またの機会にということになりました。

 

1泊目の夕食の途中から停電になり、スタッフの方々は、本当に大変だったと思います。

にもかかわらず、最後まで、ほとんど待たされることなく、メニューどおりの食事を提供していただけたのは、さすがに亀の井さんならではです。

 

お宿に到着してから停電になるまで、随所でスタッフさんの心遣いも感じられましたし、平時であれば、もっともっと心地よい滞在ができたことと思います。

 

とは言うものの、長年のオババの仕事柄、非常時だからこそ見えてしまったこともいろいろあります。

 

例えば、夕食時の停電。

厨房をはじめ、お宿側がどれだけ大変だったかは、オババにも十分理解できます。

でもね、スタッフさん全員が、食事を出す作業に専念してしまって、客の存在を忘れてしまっていたのですよね。。。

 

真っ暗な中、トイレに向かう方がいても、お皿を持って横をスタスタ通り抜けてしまう・・・。

一言、「段差がありますので、お足元にお気をつけください」などの声がけがあったなら・・・。

トイレに行く方がランタンを持って行ったので、真っ暗なテーブルに残った方にも、ひとこと声をかけて欲しかった。。。

 

停電になると、すぐに非常用ランタンが配られました。

そういう準備ができていること自体が素晴らしいことだと思います。

だからこそ、無言でポンポンポンって置いていくだけだったのが残念。

「大丈夫ですか」「お困りのことはありませんか」と声かけしながら配っていたら・・・。

 

しばらく後、ランタンを和紙でクルッと巻いてくださって、(どなたの指示かは分かりませんが)素晴らしい発想で、感激しました。

ただ、そんなに素敵なことをしているのに、バタバタ感が溢れての無言の作業なのですよね。

テーブルの客に声かけをしながら作業をしていたら、和紙を通しての光も、もっと柔らかなものになるのに・・・。

 

全員がパニックになって、バタバタ動き回るのではなく、どなたか1人だけでも、客側を見渡す余裕があったら・・・

 

お料理を予定どおりに出すということが一番大事な“仕事”だと思います。

でも、その作業をしながら、ちょっと声かけをするとか、一人一人に目を配る余裕があったら、宿泊客にバタバタ感が伝わることなく、暗い中でも、穏やかな空気が流れたと思うのです。

 

コロナで会話をしないことがサービスの一つになったからか、はたまた、日本語が通じない外国人客を相手にすることが多かったからか、最近は、どこに行っても、会話力の低下を感じますが、

 

言われる前に気づく・・・背中から相手の欲することを理解する・・・なんて言われていた遠い昔の「おもてなし」のあり方をふと思い出したオババです。