オババのトラベルジャーナル

社会生活からリタイアした有閑オババの隠居旅。ちょっと素敵なお宿に泊まって、のんびりお城や神社を巡ります。

出雲市の絶品イタリアン「鍛冶屋と料理」

今日は、出雲市で訪れたイタリアンレストランについてお伝えします。

大通りから入った完全な住宅街の中にあるレストランです。

 

シェフのお祖父様が鍛冶屋を営んでいらっしゃったそうで、

お店の名前が「鍛冶屋と料理」。

看板も出ていませんし、知る人ぞ知るといったレストランです。

決してツアーで立ち寄るようなお店ではないのですが、

やはりこういうお店を選択するところが、このツアーならではなの素敵なところ。

 

あらかじめお店側がメニューを組み立ててくださっていましたが、

 

前日から食べてばかりで、全員食欲がイマイチ。

急遽添乗員さんがお店側と交渉してくださって、食べたいものを食べたい量でいただきました。

 

まずは、山陰のトラフグを使った前菜。

トラフグの美味しさそのままに、見かけは和風ですが、やっぱりイタリアンという日本人シェフならではのお料理。

 

これはカリフラワーのお料理。

生クリームなどとマッシュしてあると思うのですが、作り方は秘密だそうです。

とっても美味しかったです。

 

香ばしく焼かれたネギの上に牡蠣がのった前菜。

 

素材の声を聞きながら調理するなんて言われますが、まさにそのような丁寧に調理されたお料理ばかりです。

 

ピザはマルゲリータをいただきました。

 

そしてティラミス。

 

シェフは、芦屋のブーランジェリーや神戸のビオワインの料理店を経て、イタリアの小さなレストランで学ばれた方のようです。

お見かけしたところ、寡黙な職人さんタイプのような方で、

 

“僕の料理は、お花畑のような飾りもないし、

鮮やかなソースもかかっていません。

ただ、素材の持つ勢いがそのまま伝わるような

出雲の風景が浮かんでくるような料理を作りたいと思います”

 

と、HPに書かれているように、

まさにじんわりと美味しさを感じるお料理ばかりでした。

ごちそうさまでした。

アートに浸った「足立美術館」

年をまたぎましたが、昨年の山陰旅行の記事をもう少し書かせてください。

今日は、ツアーの3日目に訪れた「足立美術館」の様子です。

 

足立美術館というと、展示作品よりもまず思い浮かべるのは、遠くの山々を借景に造られた日本庭園ですよね。

 

アメリカの日本庭園専門誌で、2003年より連続日本一に認定され、

フランスのミシュランガイドでも、三つ星を獲得しています。

世界が認める日本庭園のある美術館です。

 

足立美術館の創設者の足立全康氏は、貧しい農家の生まれであったそうです。

幼い頃に商売の道に進むことを決意し、炭売りから始め、様々な事業を興して富を築いていったとのこと。

幼少の頃より興味があった日本画を蒐集し、同じく若い頃より関心があった庭造りと結びついたのが足立美術館ということのようです。

 

美術館を訪れる人々に、日本庭園の四季の美に触れ、その感動で横山大観の作品に接し、日本画の美を理解してほしいという趣旨のようです。

 

館内の作品は、写真撮影禁止で、ここでアップすることはできませんが、部屋いっぱいに展示された横山大観の作品の数々を実際に自分の目で見てみると、やはり圧倒されるような感動が生じました。

 

中でも、最高最大の作品と言われる「紅葉」が、11月末までの展示ということで、ギリギリで鑑賞することもできました。

 

若いアーティストの作品を展示した新館も、なかなか見応えがありました。

 

で、お庭の方ですが、お天気が良くなかったにも関わらず、どこから見ても感動の連続でした。

 

これは一番有名な「枯山水庭」。

写真で何度も目にしていた風景ではありますが、やっぱり美しかったです。

 

「池庭」

日本庭園ならではの風情を感じます。

 

絵画に見立てた趣向も素晴らしいです。

 

人間が造った自然の景観美というのでしょうか、

 

ヨーロッパの平面幾何学式の庭園の美しさとは全く異なる、日本庭園ならではの自然を活かした美しさ。

 

自然観を演出しながらも、1ミリの狂いもないような緊張感が感じられます。

 

横山大観魯山人も、それはそれは素晴らしかったですが、やはりオババは日本庭園に強く惹かれました。

 

混み合う前の時間帯にゆっくり鑑賞でき、幸い喫茶室の席が確保できましたので、

 

特等席で、のんびりコーヒーをいただきながら、

 

お庭を堪能しました。

 

今年の旅の計画

明けましておめでとうございます。

2023年の幕開けですね。

今年こそはコロナが落ち着き、不安のない日常生活が戻りますように。

日本をはじめ、世界の人々が、平和な毎日を過ごせますように。

 

二年前の暮れ、無事仕事納めを終えてから、オババは一人暮らしを始めました。

重圧や束縛から解放され、自由な生活を始めて丸2年。

その間に還暦を迎えました。

 

人生最後に取り組みたいことはいっぱいあったはずなのに、

コロナ禍で巣籠もり生活が続くと、ああ、やっぱり私が一番したいのは旅行だわ!なんて思うようになり、

衰えゆく身体を実感しながら、今のうちに動いておかなくては!!と、“今しか旅行はできない”を口実に、旅行のことばかりを考えるようになりました。

 

夫に気を遣いながらであったり、夫の好みに合わせてのかつての旅行とは異なり、

これからの旅行の主役は自分!!

体力(とお金)の関係で、あとどのくらい旅行ができるかは分かりませんが、とにかく自分が興味があるところに、誰にも気兼ねすることなく行ってみようと思っています。

 

そんなこんなで、「オババのトラベルジャーナル」を始めたのが昨年の3月。

まもなく1年を迎えようとしていますが、いまだに、何を取り上げるか、どのように書くか・・といった方向性が定まっていません。

 

とにもかくにも、自分が楽しむことを大切に、(はてなブログさんには申し訳ないですが)“無料ブログ”を維持したまま、細々と書いていきたいと思っています。

 

WHOは、今年のコロナの収束が視野に入ったと言っていますが、

収束したら収束したで、インバウンドの動きも気になるところですし、

見通しが立たないことが多い中、現在、今年の旅行の計画を立てているところです。

 

今年は、厳島神社の修復工事も終わり、岡山城の工事も終了する予定ですので、(超混雑する前に)早くもう一度行っておかなくてはと思っています。

再訪したいホテルもありますし、昨年始めたクラシックホテルのスタンプ集めも、今年は3〜4個押してもらえると良いなぁなんて思っています。

そうそう、春には待望の「ザ・リッツ・カールトン福岡」が開業しますから、いろいろなお部屋に泊まってみなくちゃ。

旅行会社のツアーに乗っかって、専門家の説明を聞いたり、自分の視点とは異なる観光地巡りをするの良いかも・・・。

 

などと妄想中のオババですが、どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

今年思い出に残った宿泊先ベスト3

明日で2022年も終わり。

そしてオババのトラベルジャーナルは、今日が今年最後の投稿。

 

今年の3月にこのブログを立ち上げてから、生活の中で、旅行が占める割合が大きくなりました。

旅行に出かけている時間だけでなく

次はどこに行こうかと模索している時間、

訪問先の情報を収集したり、歴史的な背景を調べている時間、

帰ってからまとめる時間・・・と、ほぼ毎日旅行のことを考えています。

お陰で、コロナ禍にもかかわらず、愉しいおひとり様のリタイア生活が過ごせています。

 

今年出かけた回数は、ゴルフ絡みが7回、それ以外の“旅行”が13回で、

合わせての1年間の宿泊数が35泊です。

コロナ禍でほとんど動けなかった2021年が19泊でしたので、

宿泊数は約1.8倍に増えました。

 

それに対して、旅行にかけた費用は、今年は昨年の2.6倍!!

どういうこと?と思いますが、

やはり今年は、行動範囲が広がったからだと思います。

交通費もですが、福岡周辺だと、宿泊代もそこまで(バカ)高くもありませんし、昨年はインバウンドがなかった分、設定価格も抑えられていたように思います。

 

35泊のうち、重複したものや連泊を除くと、23施設を利用しています。

 

宿泊の目的や、利用したお部屋のグレードが異なりますし、地域性などもあって、一概に比較はできませんが、

あえて思い出に残った宿泊先に順位をつけるとすると、

 

第3位は、今回の「やど紫苑亭」でしょうか。

記憶が新しい分、お食事の美味しさが鮮明に残っています。

 

第2位は、「ザ・カハラホテル&リゾート横浜」です。

(ハワイのカハラとは異なる)ギラギラ感は好きになれませんでしたが、ゆったりした空間で、スタッフさんと愉しく会話しながらいただいた朝食が思い出深いです。

幸せな時間を思い出し、結婚する姪っ子ちゃんに、この時の食器と同じものをプレゼントしました。

 

そして第1位は、「東京ステーションホテル」です。

何度泊まっても、やっぱりこの建物はオババの好みにドンピシャなのですワ。

フロントスタッフさんの気働きも“ザ・ホテルマン”という感じで、洗練されていました。

 

・・・と一応ランキングしてみましたが、その他にも、たくさんの素敵なお宿に宿泊することができました。

 

HOTEL THE MITSUI KYOTO」は、一人で宿泊しても、住みたい!と思うくらい素敵でしたし、

 

姉と泊まった「松本十帖(松本本箱)」や

 

「扉温泉 明神館」、

 

「THE HIRAMATSU 軽井沢 御代田」も思い出深いです。 

 

91歳の父と88歳の母を連れて、姉との4人で泊まった「天然田園温泉 ふかほり邸」も一生の思い出になりました。

 

また、元夫と出かけた「天草 天空の船」や

 

台風の中出かけた「亀の井別荘」も忘れ難い思い出になりました。

 

ホテルオークラ京都 岡崎別邸」の、美味しい朝食も印象に残っています。

 

柳川藩主立花邸 御花」では、風雅な気分も味わいましたし、

 

人生初の富山で、「リバーリトリート雅樂倶」のテラスで過ごした時間も、心豊かなひと時でした。

 

・・・と、語り尽くせませんね。

 

コロナ禍の中で始めたトラベルジャーナルで、まだまだ手探り状態ですが、

拙いブログにご訪問いただき、感謝申し上げます。

どうぞ皆様、佳きお年をお迎えください。

【鳥取】「やど紫苑亭」の朝食とお宿の感想

やど紫苑亭での朝食は、夕食と同じく「紫季」にある個室で、

参加者4人が1人ずつ、それぞれの個室で食事を楽しみました。

 

1泊目の朝は和食を、2泊目は洋食を出していただきました。

和食も洋食も、目覚めのドリンクからスタートします。

このトマトジュースが半端なく美味しかったです。

オババは、ホテルの朝食などでも、メニューに載っていなくてもトマトジュースをお願いすることが多いのですが、今回いただいたトマトジュースは、今までいただいた中でも、かなり上位の美味しさでした。

 

こちらは1泊目にいただいた和朝食。

 

お重の中は、こちらが上の段で、

 

こちらが下の段。

 

これに焼きたてのノドグロ

これがとにかく美味しくて、ツアー客の中には、販売していないか尋ねたという人もいました。(自家製の特別のもので、分けてはもらえなかったようです)

 

オババのイチオシは、フワフワの卵焼きと

 

お野菜の煮浸し。

お出汁の味がお野菜と、とても良くマッチしていました。

左にあるソースをつけていただきます。

 

お米(ご飯)も美味しかったです。

 

2泊目にいただいた洋食は、こんな感じです。

 

やはりお野菜のおいしさが印象に残ります。

 

昼食やツアー3日目の観光の様子は、来年に持ち越してお伝えすることにして、「やど紫苑亭」については、一応ここで締めたいと思います。

 

今回のツアーは、企画なさった会社が、お宿での滞在時間も重視してくださっていて、観光の時間とお宿で過ごす時間の配分がとても良く、お陰で、ゆっくりお宿を愉しむことができました。

 

昨年オープンした新しいお宿で、最近(特に外資に)ありがちなドド〜ンという華やかさやゴージャス感とは違って、日本のお宿ならではの細やかな配慮が感じられるお宿でした。

 

料理長さんが支配人も兼ねていらっしゃることもあり、「美食のお宿」であることは間違いありません!!

松葉ガニだけでなく、すべてが美味しかったです。

 

また、“料理長=支配人”という影響か、厨房のスタッフさんが食事中はもちろん、出迎えや見送りなども、より積極的に接客なさっていたのも印象的でした。

(知識豊富なベテランさんならともかく、見習いさんまでがとなると、客側としては気になることも多々ありましたが、彼らにとっては客と多く接することで、学ぶことも増えると思いますし、成長後が楽しみなところ)

 

最近は、外資のお宿が増え、日本のお宿もどんどん買収されているようです。

また、日本人の経営するお宿でさえ、インバウンドしか見ていないなぁと思うことが増えました。

そういう中で、「おやど紫苑亭」は、頑張れニッポン!!と応援したくなるようなお宿でした。

 

【鳥取】「やど紫苑亭」2泊目の夕食

2日目の観光予定は「出雲大社」のみ。

ゆったりしたスケジュールも、オババの旅行スタイルに合っています。

 

この後、

当初予定になかった「万九千神社」に立ち寄って、

昼食をいただいてお宿に戻りましたが、

昼食や「万九千神社」については、機会があればまたということで、

今日は、「やど紫苑亭」の2泊目でいただいた夕食についてお伝えします。

 

前日の蟹コースであれば、2日続けてでも全然OKでしたが、2泊目は会席でした。

 

この日も「大山の地野菜とフルーツのサラダ」からスタートします。

前日とは、盛り付けもドレッシングも異なりますが、大山のお野菜は、本当に美味しいです。

 

気仙沼産のフカヒレスープ。

オリジナルの献立には、オババが食べられない食材があったので、代わりに出していただいたものです。

 

これはこっぺ。

メスのズワイガニで、もちろんこちらも美味。

たっぷりの卵がたまりません!。

 

穴子の玉締めと一緒に出されました。

 

クエの煮物椀。

お椀も素敵です。

 

お造りは、

山陰の天然トラフグと

堺港にあがった天然のクエや甘鯛にサワラ。

 

美味しいお魚が入ったからと、特別に加えていただいたお料理。

 

境港のアコウのちり蒸し。

 

このあたりで、かなりお腹はいっぱいなのですが、目が求め、舌が求めるものですから、お腹とは関係なく完食していっています。

 

境港産のヒラメは、洋風にソテー。

 

鳥取の黒毛和牛「万葉牛」のフィレの炭火焼き。

ソースでいただいても美味しいのですが、お塩と山葵でいただきました。

 

ご飯は握り二貫。

 

そしてデザート。

 

美しく盛り付けられた美味しいお料理の数々を堪能しました。

ごちそうさまでした。

本殿の高さ日本一の「出雲大社」

2日目の観光は「出雲大社」。

神社に興味を持って以来、もう一度訪れたいと思っていた場所です。

 

ブラタモリ」でも、平安時代まであったとされる48mもの本殿について語られていましたが、1744年に造営された現在の本殿も、24mと日本一の高さがあります。

 

というのも、御祭神の大国主大神が、国譲りの時に、天照大神に「千木が空高くまで届く宮」を求めたからだと言います。

 

出雲大社で出迎えてくださったガイドさんの説明で、勢溜(せいだまり)の鳥居からスタートします。

大勢の参拝客が溜まることから“勢溜”と言われるようになったそうで、二の鳥居にあたるこの鳥居は鋼製。

本殿に続く四つの鳥居は、すべて素材が異なるのだそう。

 

後ろを振り向くと、神門通りの奥に、一の鳥居である宇迦橋の大鳥居(現在工事中)がありますが、神門通りもこの大鳥居も、大正時代にできた新しいもの・・・と、ブラタモリでも言っていました。

 

勢溜の鳥居からの参道は、ゆるやかな下り坂になっていて、参道が下っているのはとても珍しいのだとか。

 

三の鳥居である松の参道の鳥居は鉄製。

 

そして神域の正門に建つ四の鳥居は銅鳥居。

1666年に造られたもので、銅製の鳥居としては最も古いそうです。

 

拝殿。

1959年に再建されたものだそうです。

拝殿の名のとおり、普通はこちらでお参りをするのですが、

 

今回のツアーでは、拝殿の裏にある八足門の奥に入れていただいて、

垣の内側の御本殿に近い場所でお祓いを受けることができました。

 

これは、平安時代まであったとされる48mの御本殿の柱根が見つかった場所です。

直径1.35mの巨木3本を束ねて柱にしていたとされ、平成12年に発掘されるまでは、記録に記されている48mもの高さは、当時の技術では無理だとされていました。

「本殿」は、大国主大神のお后が祀られている「御向社」や、大国主大神を助けた二女神が祀られている「天前社」と一緒に建てられています。

 

御本殿の東側と西側には、それぞれ「十九社」があります。

旧暦10月に、日本中の神様が集まる時に、神様がお泊まりになられる場所。

ブラタモリでは、“神様のホテル”と言っていました。

 

本殿の裏手には、素戔嗚尊が祀られている「素鵞社(そがのやしろ)」があります。

神仏習合の時代には、素戔嗚尊が、出雲大社の御祭神だった時もあるのだそう。

 

御本殿をぐるっと回って西側に来ました。

ここに書かれているように、御本殿の正面は南向きですが、殿内の御神座は西向きなのだそう。

ですので、ここが御神座の正面とのことです。

 

こちらは、神楽殿のしめ縄。

拝殿のしめ縄も立派でしたが、はるかに大きなしめ縄です。

 

出雲大社の婚礼は、こちらの神楽殿で行われますが、高円宮典子様は、拝殿で行われたそうです。

 

御朱印を頂戴しました。