年をまたぎましたが、昨年の山陰旅行の記事をもう少し書かせてください。
今日は、ツアーの3日目に訪れた「足立美術館」の様子です。
足立美術館というと、展示作品よりもまず思い浮かべるのは、遠くの山々を借景に造られた日本庭園ですよね。
アメリカの日本庭園専門誌で、2003年より連続日本一に認定され、
フランスのミシュランガイドでも、三つ星を獲得しています。
世界が認める日本庭園のある美術館です。
足立美術館の創設者の足立全康氏は、貧しい農家の生まれであったそうです。
幼い頃に商売の道に進むことを決意し、炭売りから始め、様々な事業を興して富を築いていったとのこと。
幼少の頃より興味があった日本画を蒐集し、同じく若い頃より関心があった庭造りと結びついたのが足立美術館ということのようです。
美術館を訪れる人々に、日本庭園の四季の美に触れ、その感動で横山大観の作品に接し、日本画の美を理解してほしいという趣旨のようです。
館内の作品は、写真撮影禁止で、ここでアップすることはできませんが、部屋いっぱいに展示された横山大観の作品の数々を実際に自分の目で見てみると、やはり圧倒されるような感動が生じました。
中でも、最高最大の作品と言われる「紅葉」が、11月末までの展示ということで、ギリギリで鑑賞することもできました。
若いアーティストの作品を展示した新館も、なかなか見応えがありました。
で、お庭の方ですが、お天気が良くなかったにも関わらず、どこから見ても感動の連続でした。
これは一番有名な「枯山水庭」。
写真で何度も目にしていた風景ではありますが、やっぱり美しかったです。
「池庭」
日本庭園ならではの風情を感じます。
絵画に見立てた趣向も素晴らしいです。
人間が造った自然の景観美というのでしょうか、
ヨーロッパの平面幾何学式の庭園の美しさとは全く異なる、日本庭園ならではの自然を活かした美しさ。
自然観を演出しながらも、1ミリの狂いもないような緊張感が感じられます。
横山大観も魯山人も、それはそれは素晴らしかったですが、やはりオババは日本庭園に強く惹かれました。
混み合う前の時間帯にゆっくり鑑賞でき、幸い喫茶室の席が確保できましたので、
特等席で、のんびりコーヒーをいただきながら、
お庭を堪能しました。