長々と書き続けた富山&金沢の旅行記ですが、ようやく今日の兼六園で最後になりそうです。
金沢城を訪れたら、兼六園を素通りするわけにはいきませんよね。
20代の頃に訪れたことがありますが、それ以来の訪問です。
それにしても、紅葉にはまだだというのに、修学旅行の高校生や社会見学の小学生、ツアーの団体客に、外国人旅行客、着物姿のお嬢さん方・・・と、人がウヨウヨで、兼六園ってこんなに混んでいたかなぁ・・・という感じです。
できるだけ人がいない場所を探して散策します。
噴水の写真を撮るにも順番待ち。
翠滝も、人を入れないように撮ろうと思ったら、池を入れずにアップの写真しか撮れません。
後方には、お城の石垣が見えていました。
真っ青で気持ちが良い空。
さすがに梅林の舟之御亭付近は人が少なくて、のんびりできました。
ただ霞が池周辺は、人がウヨウヨ。
(庭園の愛で方が異なる)外国人旅行客や、(今どき)拡声器を使って説明をしているツアーなんかもいて、せっかくの美しい情景も台無し。
兼六園は、加賀藩5代藩主の前田綱紀が、別荘周辺を庭園にしたのが始まりだそうです。
一度消失したのち、11代藩主が再建に着手し、12代、13代と手が加えられていったようです。
次の六つの要素を兼ね備えているという意味なのだそうです。
「宏大」:広く大きいこと
「幽邃」:静かで奥深いこと
「人力」:人の手が加わっていること
「蒼古」:古くて深みがあること
「水泉」:滝や泉のこと
「眺望」:遠く見渡すこと
一人で静かに眺めたら、存分に、この六つの要素が堪能できるでしょうに・・・と、HPの美しい写真の数々を眺めながら、空想しました。
オババにとっては、金沢城の色紙短冊積石垣の前で、玉泉院丸庭園を眺めていた時の方が、これらの要素をより多く感じ取ることができたように思います。
超久しぶりに訪れた兼六園でしたが、
“静けさ”も、日本庭園ならではの“緊張感”もなく、”侘び”も”寂び”も”風情”も感じることなく、早々に退散しました。
観光立国も結構ですが、経済が奪い去るものの大きさを感じずにはいられません。