紅葉のシーズンに、奥入瀬と角館を訪れるツアーに参加しておきながら、
青森と秋田で頻発していたクマ被害の影響で、
安全を最優先に考えるツアーでは、2日間も車窓からのみの観光になりました。
最終日の3日目にして、
ようやくバスから降り、角館の街を散策しました。
「みちのくの小京都」と言われる角館は、
11メートルもの幅のある通りを含め、
江戸時代の町割りがほとんどそのまま残っています。
1424年、戸沢氏によって角館城が築かれましたが、
その後入城したのが、戦国大名の蘆名氏で、この時城下町が誕生したようです。
蘆名氏は三代で断絶となり、新しく領主となったのが佐竹義隣(よしちか)です。
佐竹氏は京都の公家出身で、
公家文化と蘆名氏の武家文化が融合した角館の城下町が形成されたようです。
角館の案内地図から一部を切り取りましたが、桜の名所でもありますので、
桜の木がたくさん描かれていますね。
一番上にある「古城山」と書かれているところに、かつての「角館城」があり、
紫で書かれている通りが、当時からある幅11mのメイン通りです。
公開されている武家屋敷が6家あり、
まずは「青柳家」を現地のガイドさんの案内で訪れました。
3000坪もの敷地を有するお屋敷です。
「母屋」は、200年前の建築だそうです。
お屋敷のガイドの方に中を案内してもらいました。
フフフ・・・すごいお宝が眠っていそうな蔵ですね。
生活用具もいろいろ残されています。
屋根裏に隠し部屋があるのも武家屋敷ならではです。
「解体新書記念館」では、宿泊したお部屋の「直武」さんが描いた『解体新書』の附図がありましたよ。
「ハイカラ館」には、アンティークコレクターが釘付けになりそうなものが展示されていました。
敷地内には、薬草や山菜を含む600種もの草木が植っているのだそう。
青柳家を後にして、再び広い通りをお城と反対側に進みます。
次に岩橋家を見学させてもらいます。
映画の撮影に使われたとかで、ツアー客がいっぱいです。
先ほどの「青柳家」よりもお城から遠い位置にあり、
こちらは中級武士のお屋敷とのこと。
今回のツアーで初めての散策でしたが、
やはりこの辺りでもクマが出没したそうです。
武家屋敷街の見事な枝垂れ桜。
ピンクに染まる頃はさぞ美しいでしょうね。
その後「安藤醸造」に立ち寄りました。
大火により、現在の建物は明治に建てられたものだそうです。
元々は地主だったそうで、
小作米として入ってくるお米から味噌を造り、
合わせて醤油も造るようになったのだそうです。
地主ならではのお蔵もあって、
現在はウェディングなどに使用されているそうです。
「寒こうじ」という塩麹が人気とのことで、お土産に少し購入しました。