「道後御湯」の朝食は、夕食と同じ「ダイニング tachibana」でいただきます。
座席は、案内係の方が窓側のテーブル2箇所から選ばせてくださって、
横に並んで座るテーブルにしました。
お庭の緑を眺めながらの朝食です。
お膳が運ばれてきました。
二段に重ねられたお重には、地元のお野菜のサラダや愛媛の銘柄鶏の濱千鶏の甘辛煮のほか、
ご飯を美味しく食べて欲しいとのことで、そういうおかずがいろいろ。
そのご飯やお味噌汁も愛媛産にこだわっているのだそう。
秋田の県知事さんで話題になった「じゃこ天」は、自分で炙っていただきます。
じゃこ天はヘルシーですし、炙ると香ばしくて美味しいですよね。
”貧乏くさい”のではなく、贅沢な朝餉の一品だと思います。
たまたま宿泊することになった「道後御湯」でしたが、
大変心地良い滞在ができました。
華美ではないのですが、
随所に計算された機能性が感じられ、空間の取り方もしっかり考えられていて、
素朴なホッコリ感に癒されました。
リノベーションから年月が浅いこともあり、新しくて清潔感もありますし、
1階のライブラリーや8階のスカイラウンジは、パブリックスペースでありながらも、ゆったり寛ぐことができました。
宿泊客の気持ちになって作られたお宿という感じがします。
スタッフさんの対応も、HPに書かれていた”おせったい(=おもてなし)”を幾度となく感じることができました。
確かに素朴な方が多いのは否めませんが、何かをしてくれようとする気持ちが伝わる対応でした。
ここでちょっとしたエピソードを。
「道後御湯」をチェックアウトして、荷物を預かってもらおうとすると、なんと次のお宿まで運んでくださるとのこと。
しかも観光を終えて、2泊目のお宿に向かう途中、たまたま「道後御湯」の前を通ったのですが、
遠くからスタッフさんがオババたちの姿を見つけたようで、わざわざ走り寄ってきてくださり、「お荷物は運んでおきました」と伝えてくださったのです。
顔を覚えてくださっていたことにも感激しましたし、
ほかの宿に泊まろうとしている元客なんて、スルーしても良いのに、わざわざ坂を駆け降りて伝えてくださったことに、スタッフさんの心を感じました。
「道後御湯」・・・そういう素敵なお宿でした。