オババのトラベルジャーナル

社会生活からリタイアした有閑オババの隠居旅。ちょっと素敵なお宿に泊まって、のんびりお城や神社を巡ります。

ひとりごと

先月出かけた弘前&函館の旅行記を書き終えたところで、ちょっと脱線。

今日はオババのひとりごとです。

 

オババがホテルステイを目的に出かけるようになってから、かれこれ20年近くが経過するでしょうか。

 

24時間体制で夫の事業をサポートする中、月に1度、お稽古を口実に大阪に出かけ、レッスンの後にホテルで1泊していたのが始まりです。

居心地の良い空間で、コーヒーを片手に、窓から大阪の街を見下ろしながら、ゆっくりと読書をするのが楽しみでした。

でも、一番ワクワクしたのは、都会のホテルで、キラキラ輝きながら働くスタッフに出会うことだったように思います。

当時のクラブラウンジは、今のようにガッツリ食べる場所ではなく、

食事の前の一杯をいただきながら、ゆったりスタッフさんと会話できる余裕がありましたから。

 

オババは若い頃から、サイドビジネスで、企業の人材育成に携わっていました。

夫の事業の経営部分を任されるようなってからも、スタッフ(特に資格を必要としない職種)の人材育成には、一番心を砕きました。

 

オババが目指していたのは、「作業」ができる「人手育成」ではなく、

「作業プラスα」ができる「人材育成」だったように思います。

 

で、そのプラスαとは何かというと、

自分の5感をフルに働かせ、自分のアンテナで情報をキャッチし、自分の頭で考えて判断し、自ら行動することと考えていました。

 

スタッフには、単なる労働力として「作業」に追われるのではなく、

自分のアンテナで気づく楽しさや、

自分の判断がドンピシャだった時の喜びを感じて欲しいと思っていましたし、

その楽しさや喜びが、本当の意味での仕事のおもしろさだと信じていたのですよね。

 

資格で働く人は、資格を持っているだけで自分の価値を生み出しやすいのですが、

資格が必要でない人は、自分のアンテナを駆使して、自分の頭をフル回転させないと、

その人ならではの価値が生み出しにくいと思っていたのです。

 

というのも、

夫が事業を始めるときに(二十数年前)、開業コンサルタントの方から、

資格を持っている人たちは、なかなか集まりにくいので、できるだけ優遇して大切にしてください。

事務や受付、補助役の人たちは、募集すればすぐに集まりますので、どんどん若い(女の)子を入れていった方が、給与も抑えられるし空気が循環して良い・・・みたいなことを言われたのです。

今だったらセクハラ、パワハラ、エイジハラスメント・・・その他諸々で抗議できますよね。

 

面と向かって反発はしませんでしたが、オババはその言葉をハラワタが煮えくり返る思いで聞いていました。

で、“資格のない子達を簡単に辞めさせることができない唯一無二の存在に成長させて、資格に相当する給与が認められる存在にしてみせるゾ!!”

と心に誓ったのです。

 

ずっとそういう思いで仕事をしてきたこともあり、キラキラ輝いているスタッフ(当時のホテルスタッフには非常に多かったのですよね)を見つけると、

自分が育てたスタッフのように嬉しくて、幸せな気分になれたのです。

会話をしながら、彼女たちの仕事へのモチベーションが何かを探ったりもしていました。

 

最近は、いろいろな面で、時代の流れを感じます。

 

わからないことはネットで瞬時に解答を得られる時代です。

自分の頭で考えることが、スタッフの負担苦痛にしかならないケースも多いようです。

そもそも経営側に、スタッフ育成の時間とお金をかける余裕がありませんしね。

これだけ外国人旅行者が増えましたし、まもなくAIの時代がやってきます。

もうスタッフがどうのこうの言っている時代ではないのでしょうね。