“ネタつなぎ”で書き続けた列車の旅の比較記事ですが、さすがにそろそろ締めようと思います。
スタイリッシュな「四季島」とクラシックな「ななつ星」・・・
共に3泊4日のツアーに参加して、それぞれ、これまでに経験したことがない列車の旅を楽しませてもらいました。
乗車した部屋のランクが大きく異なるので、単純な比較はできませんが、明らかに異なること、それは列車の移動距離です。
「四季島」は、上野から日光に立ち寄り、その後はひたすら北上し、縄張りを超えて函館へ。
ニセコで一泊した後は、青森に立ち寄り、山形・新潟を経由しながら上野に戻るというコース。
一方の「ななつ星」は、博多を出発して、湯布院や宮崎にちょこちょこ立ち寄りながら、鹿児島で一泊。その後阿蘇で朝を迎えて、大分経由で博多に戻るコースでした。
同じ3泊4日でありながら、走行距離の違いは一目瞭然です。
そうです、「四季島」は常に走っています!!
食事の時も寝ている時も、ひたすら走り続けていました。
これぞ列車の旅という感じで、流れゆく景色を眺めながら、
食事も楽しむことができました。
この点が、オババにとっては、「四季島」の一番良かった点と評価するところです。
「ななつ星」は、食事や眠りにつく時間帯は、配慮からなのか、逆に、ほとんど移動していなかったように思います。
「四季島」で、常に変わりゆく風景を楽しむことができるのはよかったのですが、やはり就寝の時はガタゴトが気になり(特にメゾネットの下の階にベッドがあった「四季島スイート」では)ほとんど眠れませんでした。
常に揺られていたせいか、列車を降りてからも、時折フラ〜っとめまいのようなものが訪れました。
そうであるのに、せっかく列車を降りての函館観光では、市電でのガタンゴトンの案内。
イヤイヤ、どんなに貴重な電車だとはいえ、鉄ちゃんでもない限り、高いお金を出してのツアーに、これはないなと感じたオババです。
しかも案内役は専門家ではなく、ボランティアの方でしたし・・・。
そんなことに時間を使ったお陰で、オババが(一番)楽しみにしていたニセコの「坐忘林」では、お宿に着いたのが日も暮れて真っ暗になってから。
夕食の提供終了時間ギリギリで、温泉に浸かる余裕も無く、バタバタ急かされながら食事をして、翌朝は朝食後にすぐに出発。
「四季島」は、鉄ちゃんのためのツアーだと感じたのデシタ。
一方の「ななつ星」は、お宿にも夕方早めに到着して、食事の前にゆっくり温泉に浸かったり散策する時間もありましたし、のんびりゆったりのオババペースの旅行ができました。
「四季島」は、観光で立ち寄る先々で、その地域の観光バスを準備してくれていました。
日光ではこちら。
函館ではこちら。
どちらもゆったりした空間の豪華仕様の観光バスでした。
一方の「ななつ星」は、列車と同じ水戸岡氏がデザインした「ななつ星バス」で案内してもらいました。
車両番号も「7」ですよ。
このバス、観光地での案内だけでなく、何かの時に備えて、いつも列車を追いかけてくれているのです。
走行距離が短いからこそできることですね。
ちなみに、バスの車内も水戸岡ワールドです。
守備範囲が狭いということで、「ななつ星」の利点がもう一つ。
日頃から、JR九州と地域の結びつきが強いのだと思います。
“「ななつ星」のためなら人肌脱ぎましょう!”・・・的なものが、どこに行っても感じられました。
地域の人たちも”うわぁ〜ななつ星だぁ!”という感じで、一生懸命手を振ってくださって、そういう特別感が、どこに行っても感じられたのです。
“団体客到着です”的にお土産の注文書が配られ、ビジネス利用されていることを感じた「四季島」との違いでもあります。
はい、九州人のオババのエコ贔屓たっぶりの感想デシタ。