京都駅から最初に向かったのは、滋賀県大津市にある近江国一宮「建部大社(たけべたいしゃ)」です。
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が祀られているお社です。
平家に捕らわれた源頼朝が、伊豆に向かう途中に立ち寄り、源氏の再興を祈願したことから、
出世開運や除災厄除のご利益があるそうです。
ところで、ここで神社の基本の「き」。
一宮とは何ぞや?ということですが、これは、平安時代後期に確立したとされる神社の格付け(社格)です。
平安時代には、“官幣社”だの“国幣社”だの、国の管理下(保護)に置かれていた神社も多く、いろいろと細かく格付けされていたのですよね。
国司が派遣されていた国では、国司が領内の神社を一宮・・二宮・・三宮・・・の順番で巡拝していたのだとか。
このような国家的な体制は、戦後GHQによって解体され、現在は民間の宗教法人として組織化されています。
で、近江国の神社の中で、一番格式が高かったのが「建部大社」だったということです。
日本最初の千円紙幣には、建部大社の本殿と日本武尊の肖像画が描かれたのですって。
でも、発行された期間が非常に短かったので、“幻の紙幣”になっているそうです。
趣のある神門をくぐると、
まず目に飛び込むのが、一夜にして成長したと伝わる御神木の三本杉。
樹齢1200年を超えるそうです。
拝殿でお参りをします。
奥に本殿と権殿(御祭神:大己貴命=大国主神)が並んでいます。
あと数時間もすれば、境内は、初詣に訪れる人々で溢れかえると思われます。
その数時間前の大晦日の昼下がりはとっても静かで、神聖な雰囲気を感じながら参拝ができました。
裏手に周り、御本殿の塀の中を覗き込むと、
天然記念物の菊花石。
(塀の隙間から写していますので、構図が悪いですが)
彫刻したかのような美しい石です。
その隣には、さざれ石。
小さな石が集まって、歌詞のとおりに「巌(いわお)となりて」・・・ですね。
建部大社は、相殿に天照皇大神が祀られています
宝物殿も見学させてもらいました。
春の例大祭や夏の船幸祭で使われる御神輿のようです。
「建部大社」の御朱印をいただきました。