古事記の中の「誓約(うけい)」のお話をご存知でしょうか。
天照大神は、素戔嗚尊(スサノオノミコト)の剣を三つに折って、三柱の女神を誕生させます。
その三女神を祀っているのが宗像大社で、
宗像大社は、本土にある「辺津宮(へつみや)」、そこから11km沖の大島にある「中津宮(なかつみや)」、さらに49km先の沖ノ島にある「沖津宮(おきつみや)」の三宮からなります。
しかも、辺津宮、中津宮、沖津宮の三宮は、ほぼ一直線上に並んでいて、その直線の延長線上149km先が、韓国の釜山だと言いますから、何か不思議なものを感じますよね。
中津宮のある大島へは、フェリーで行くことが出来ますが、沖津宮がある沖ノ島は、今なお「神宿る島」として、神職以外の立ち入りが制限(特に女人禁制)されていて、神職が一人、交代で勤務しています。
でも大丈夫。
辺津宮には、沖津宮の分霊をお祀りする「第二宮(ていにぐう)」と、中津宮の分霊をお祭りする「第三宮(ていさんぐう)」がありますので、ここで三宮を一緒にお参りすることができるのです。
・・と、前書きが長くなりましたが、
辺津宮の鳥居です。
「神門」を入ると、
国の重要文化財に指定されている拝殿があります。
本殿も国の重要文化財です。
本殿横にあるこちらを通って
静寂な木々の小道を進むと、「高宮祭場」があります。
辺津宮の御祭神、市杵島姫神(イチキシマヒメノカミ)が降臨なさった場所とされています。
不思議なことに、周囲の木々が、この場所を取り囲むようにドーム型に枝を伸ばしています。
古代祭祀の姿を維持して、このように社殿のない祭場は、全国でも珍しいのだそう。
不思議なパワーを感じる場所です。
こちらをあとにして、先ほどご紹介した沖津宮の分霊をお祀りした第二宮と
中津宮の分霊をお祀りした第三宮にも参拝します。
境内には、沖ノ島から発掘された品々を展示している「神宝館」(大人¥800)もあります。
沖ノ島からは、なんと8万点にもおよぶ品々が出土していて、中国や朝鮮だけではなく、イランなどからもたらせたものもあるのだとか。
女人禁制だとか、上陸禁止だとかに対して、いろいろ議論はあったそうですが、宗像大社の私有地なので、問題はないということのようです。
御朱印もいただきました。